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星を継ぐもの あらすじ・紹介

  • あんとん
  • 2017年4月21日
  • 読了時間: 2分

[題名] : 星を継ぐもの (INHERIT THE STARS)

[著者] : ジェイムズ・P・ホーガン 池央耿=訳

今回紹介する本は、ジェイムズ・P・ホーガンの『星を継ぐもの』です。いわゆるハードSFものですね。

 ハードSFというのは、SFの中でも科学性の高いSFのことを指す呼び名です。本書でも、登場するガジェットや謎を、複雑な理論を交えながら解説しています。

あらすじ

月面で発見された深紅の宇宙服をまとった死体。だが綿密な調査の結果、驚くべき事実が判明する。死体はどの月面基地の所属でもなければ、ましてやこの世界の住人でもなかった。彼は五万年前に死亡していたのだ!

 一方、木星の衛星ガニメデで、地球の物ではない宇宙船の残骸が発見される。関連は?

 この作品の大きな特徴は戦闘シーンが一切ないことでしょう。なにか悪い組織がでてくるわけでもなく、悪い人が出てくるわけでもない。最初から最後まで学者の議論を中心に物語が進行します。

 しかし、私は読んでいる間まったく飽きませんでした。なぜなら展開のサイクルが速いからです。ある謎に対して仮説を立てそれについて議論し、間違っていればその仮説を捨て、またすぐに仮説を立てる。この繰り返しが読者に暇を与えず、小難しい話ながらも読み進められる理由となっていると思います。

「どこか深いところからゆっくりと浮かび上がるように、彼は意識を取り戻しかけていた」

 この小説はこんなプロローグから始まります。ここはどこなのか、どんな状況なのか、あらゆることが謎のまま本編が始まります。プロローグは少し読みづらいかもしれませんが、その後は本当にすらすらと読み進められます。

 SFとミステリーの高度な融合。この『星を継ぐもの』というタイトルが指す意味とは。

 ぜひセンス・オブ・ワンダーを感じてみてください。

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